5 min read

Stableのエアドロ戦略。USDT特化L1を徹底解説

Stableのエアドロ戦略。USDT特化L1を徹底解説

Stableは、USDTをガス代として採用したステーブルコイン特化のレイヤー1ブロックチェーンです。

Tether社やPayPalからの支援を受け、ガス代不要の送金体験を実現。将来のエアドロップに備え、今からできる具体的なアクションを解説します。


ざっくりいうと

  • USDTを基軸通貨とし、ガス代の支払いや管理の煩わしさを解消
  • Tether社やPayPal Venturesなど、業界大手からの強力な支援と提携。Plasma以上にTether社との関係が深く、盛り上がりそう
  • アプリの事前登録や入金キャンペーンでエアドロップにつながりそう

Stableとは?

Stable (@stable)は、ステーブルコインによる決済や送金に特化して設計された、新しいレイヤー1ブロックチェーンです。その核心的なコンセプトは、世界最大のステーブルコインであるUSDTをネットワークの基軸通貨およびガス代として採用することにあります。

従来のブロックチェーンが抱える、不安定で高額なガス代、複雑なユーザー体験といった課題を解決し、誰もがデジタルドルを日常的に使える「実世界のための決済レール」となることを目指しています。Tether社とBitfinexがインキュベートしており、その信頼性とビジョンが大きな注目を集めています。

Stableの主な特徴

USDTがガス代の便利なUX

Stableが提供する最も革新的な点は、USDTをネットワークのネイティブ通貨として採用した「シングルトークン環境」です。

従来のブロックチェーンでは、USDTを送金する場合でも、手数料(ガス代)の支払いにETHやTRXといった価格変動の激しい別の資産が必要でした。この「ガス代用の資産を別途用意・管理する」という手間は、多くのユーザーにとって参入障壁となっていました。

Stableでは、ウォレットにUSDTさえあれば全ての取引が完結します。これによりユーザー体験が劇的に向上するだけでなく、企業にとっては会計処理やコンプライアンス対応が単一通貨で完結するという大きなメリットも生まれます。

さらにStableは、アカウント抽象化技術(EIP-4337の拡張)と「Paymaster」という仕組みを導入し、個人間のUSDT送金をプロトコルレベルで手数料を無料にしています。これはガス代をスポンサーが肩代わりするもので、ユーザーはガス代を一切意識することなく送金できます。

「完全無料」かつ「単一通貨で完結」するStableは、マイクロペイメントや高頻度の自動送金といった、これまで手数料が障壁となっていた新たなユースケースを切り拓く可能性を秘めています。

Tether社との関係が深い有力チーム

Stableは、USDTを発行するTether社の親会社であるBitfinexとHack VCが主導したシードラウンドで2,800万ドルを調達しました。このラウンドには、米大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンや決済大手PayPalの投資部門PayPal Ventures、Castle Island Venturesなど、伝統金融と暗号資産の両業界から錚々たる投資家が参加しています。

出資関係のみならずTether社のCEOがアドバイザー参加するなど、先んじてTGEした類似プロジェクトのPlasmaよりもTether社との関係が深く、Plasma以上の盛り上がりになる可能性があります。

プロジェクトを率いるチームも強力です。CEOには金融業界で豊富な経験を持つマシュー・タッビナー氏、CTOには分散型ステーブルコインFraxの創設者として知られるサム・カゼミアン氏が就任。伝統金融とDeFiのトップランナーが集結したチームが、Stableのビジョンを推進しています。

Stableのエアドロップ戦略

Stableはまだ独自のガバナンストークンを発行していませんが、コミュニティではエアドロップへの期待が非常に高まっています。現在、具体的に可能なアクションは以下の通り。

  1. アプリ・Stable Payに事前登録https://app.stable.xyz/

メールアドレスの登録のみ。事前登録に特典はあるらしいですが、数十万人が登録しているため、登録事態にそれほど期待はできなさそう。本番はアプリ開始後。

Stable Payはガス代不要で簡単な操作性を実現した決済アプリで、暗号資産に不慣れな一般ユーザー層の取り込みを目指しています。

左下にメールアドレスの登録欄があります。

  1. 入金キャンペーンに参加:2025/10/24、Concrete上で$800Mの入金キャンペーンが実施されました。初回はほぼインサイダーで埋まっており、普通の人は入金できなかったはず。おそらく近日、上限が解放されるはずなので、すぐに入れられるように準備しておきましょう。
Stable Vault | Concrete
Purpose: Provide early liquidity to the Stable Network ahead of the Stable Network launch. When you deposit into the Stable vault:Your funds are deployed int…

MorphoやPendleなどへ言及していることから、次はConcreteのみならず他のプロダクトへの入金が可能になるかも?

リスクと注意点

  • Stableは将来的なトークン発行を示唆していますが、現時点で確定事項ではなく、エアドロップが実施されない可能性もあります。
  • プロジェクトはまだ初期段階にあり、エコシステムは未成熟です。今後の開発遅延や計画変更のリスクも考慮する必要があります。

まとめ

  • StableはUSDTをガス代に採用し、手数料無料の送金を実現するレイヤー1ブロックチェーンです。
  • Tether社やPayPalとの強力なパートナーシップを背景に、実社会での決済インフラを目指しています。
  • トークンは未発行ですが、キャンペーンやオンチェーン活動が将来のエアドロップにつながる可能性があるため、早期からの参加が推奨されます。

参考資料